■ヌメ革について |
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ヌメ革は、植物から抽出されたタンニンという成分でなめされ、型押しなどの表面加工を施されていない革です。
大昔から行われていた伝統的ななめし方法で、なめしの工程だけで1カ月以上かかることもある、手間暇のかかる方法です。
ヌメ革は廃棄されても土中で微生物などにより自然に分解され、またその製造工程中に環境を汚染するような有害廃棄物をほとんど出さないため、自然環境にやさしい素材として、近年その価値が見直されています。 |
■ヌメ革の主な特徴 |
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■傷はつきやすいが、丈夫で長持ちするヌメ革は他の革にくらべ、繊維の目がとても詰まっているので、とても頑丈な革です。丁寧に手入れをしながら使うことにより、5年、10年と長く使えるのが、ヌメ革の一番の特徴です。表面に加工をしないため簡単に傷がつきますが、傷さえも味わいに見えてしまいます。
■使っているうちに色が深くなってくる。ヌメ革は日光などによって日焼けしたり、手の脂が染み込むことなどによって、色がより深いものへと変化します。なんともいえない味わい深い風合いに熟していきます。
■使っているうちにツヤが出てくるヌメ革は使っていく間に受けた日光や熱、マッサージなどの刺激により、革がもともと含んでいる脂分が表に染み出し、独特のじんわりとしたツヤが出てきます。これが色の変化と並行して革の味わいを深め、ヌメ革を使い続けることを楽しいものにしてくれます。
■ナチュラルだから、シワや傷跡があるヌメ革は最もナチュラルな革なので、動物がもともと持っているシワや傷跡(トラ)、血管が通っていた跡(血スジ)が、そのまま革に模様として現れます。これらはナチュラルレザーにはつきものの特徴で、本革である証であり、むしろそれが味わいになります。
■型くずれはクッタリとしてくる革の味わいヌメ革ははじめのうちはごわごわして固い感じがしますが、使い込んで繊維がほぐれてくると、革がなじみ、使われ方にしたがって徐々に形が変わってクッタリとしてきます。この性質を積極的に楽しみ、思い通りの味わいを出せたときの楽しさは、他の革では味わえません。
■水には注意!ヌメ革は水に濡れるとその部分がシミになってしまいますので、特に注意が必要です。ただし、水シミで濃くなってしまった部分も使いこまれて周りの色が濃くなってくると、自然に目立たなくなります。 |
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